一年に一度の大掃除、世界中のさまざまな文化で見られます。
日本では年末に行われる大掃除ですが、ヨーロッパでは春に行われます。
大掃除は単にきれいにするためだけではなく、宗教的、人類学的、生物学的なモチーフに深く根ざしています。
一般的に大掃除はその文化の中での変化のタイミングの前に行われ、単に空間を清めるだけではなく、非常に広い意味で私たちの内面を浄化することを意味しています。
日本では新年を司る年神様を迎えるための神聖な清めの行事として大掃除が行われますが、ヨーロッパでの春の大掃除の起源は古代のユダヤ人の、過越祭*の前に家を掃除する慣習から来ています。またキリスト教のイースターも過越の祭と深く関係しているので、ヨーロッパでは春に大掃除をして、「新しい命」と季節を迎えます。
それは冬から春へ、そして死から復活への、文字通りの通過の儀式です。
*過越祭:毎年、3月末から4月頃の満月の日に行われる。エジプトの奴隷状態にあったユダヤの民が、モーセを通して行われた神の救いのわざによって、エジプトから脱出したことを祝う祭り
季節の移行のために何世紀にもわたって行われてきた、大掃除。
大掃除のために重要な働きをする植物を、いくつかご紹介します。
■ ラベンダー・ファイン、ラバンディン
ラベンダーという言葉はラテン語の動詞「lavare =洗う」に由来しています。
17世紀以来、ラベンダーは恐ろしい伝染病から身を守るために、南フランス、プロヴァンスにおいて家庭や病院の消毒に使用されてきました。
■ レモン
3000年に渡り、最初は中国、インド、そして地中海全域で栽培されてきました果物。
レモンは、ジュースは消毒・殺菌剤として、そして、皮は洗浄剤として常に高く評価され、
特に皮には脂肪を溶解する力があり、自家製のパワフルな洗浄剤として使われてきました。
■ ユーカリプタス・グロブルス、ティーツリー
オーストラリア先住民族の賢者から、卓越した抗菌性と防腐性を備えた、
最も強力なエッセンシャルオイルの2つであるユーカリとティーツリーについて教えてもらいました。
さかのぼること1880年代、外科医は手術中にこれらのエッセンシャルオイルを使用していました。
■ リツェアクベバ、ユーカリプタス・レモンのエッセンシャルオイルも、大掃除におすすめのエッセンシャルオイルです。
【民族植物学にインスピレーションを得た、エコロジカルなDo It Yourself 大掃除のためのレシピ】
※目立たない場所で問題が起きないか様子をみてからご使用ください。
おすすめの精油
ラベンダー
レモン
ティーツリー
ユーカリプタス・グロブルス
ユーカリプタス・レモン
リツェアクベバ
ラベンダー
レモングラス
■ バスルーム、トイレ、洗面台、キッチン家電
<用意するもの>
クエン酸・・・小さじ1/2杯
水・・・100ミリリットル(カップ1/2杯)
スプレーボトル・・・1本
エッセンシャルオイル 合計10滴(0.5%)
<作り方>
材料をすべて混ぜて、汚れにスプレーし、スポンジで洗い流すか水拭きしてください。
※毎回よく振ってからお使いください。
■ 床(石、木製)用レシピ
<用意するもの>
無香料の液体石けん
材質にあった液体石けんににエッセンシャルオイルで香りを付け、石けんの使用方法に記載されている分量の水で希釈し、使用します。
※100mlに対し、10滴(0.5%)がおすすめ。
■ DIY排水溝クリーナー
重曹 100g
クエン酸 50g
<作り方>
重曹とクエン酸を排水溝に振りかけます。
精油を20滴ほど垂らします。
熱湯を少し注ぎ入れ、30分ほど放置し、たっぷりのお水で流してください。
これらの香りを使っての家の掃除の後でも、まだ澄んだ空気の必要性を感じている場合は、部屋に芳香蒸留水「ローズ」をスプレーしてみましょう。
イスラムの国々では、薔薇は場を清浄にするためにも使用されています。
それでは、きれいな家で素敵な新年を!