乳幼児にはどのエッセンシャルオイルを使えば良いの?
この話題に関しては意見が分かれています。絶対に使ってはいけないエッセンシャルオイルもありますが、おすすめできるエッセンシャルオイルもあります。時には身の毛がよだつような恐ろしいレシピが紹介されているのを目にします。原液のエッセンシャルオイルを使ったレシピ、特に乳幼児に使ってはいけないエッセンシャルオイルは絶対に避けるべきです。しかし、高品質であかちゃんに優しいエッセンシャルオイルを子供に適した濃度に希釈したものは、お世話に欠かせないものになるでしょう。
病気の幼児にカモミールティーを100Lも飲ませたり、1日に30個のみかんを食べさせたりしますか? この例から、特に子供にとってエッセンシャルオイルを原液で使用したり、高濃度で摂取したりすることがなぜ望ましくないのかを理解することができます。香りのよいエッセンスは、植物が放出している多種類の高濃度の揮発性化合物で、抽出には膨大な量の植物材料が必要となり、複雑な効果を持つものです。これらの植物の香りの貴重さを理解し、適量を守り、正しい使用方法をすることが非常に重要になります。
子供たちは非常に感覚が鋭く、偏見なくアロマテラピーを受け入れます。彼らは自分の五感を使ってエッセンシャル オイルに積極的に反応し、先入観無しでエッセンシャル オイルと関わる事ができます。適切なエッセンシャルオイルは年齢性別に関係なく思考を明晰にし、勇気と自信を持って様々な試験に挑戦したり、物事があまりうまくいっていないときでも背中を押してくれます。ストレスの多い一日の後に心を落ち着かせるのに役立つ香りもあります。子供達にもおすすめのエッセンシャルオイルを単独で使用したり、ブレンドして
精油スティックで持ち運んで家族の「離れていても、いつもあなたの味方だよ」という大切な気持ちを伝える事もできます。
まず第一に: 外部使用のみ
一般に、ドイツ語圏のアロマテラピー業界は、エッセンシャルオイルの経口摂取は控えるようアドバイスしています。経口摂取は経験豊富なアロマテラピストの監督下でのみ実施されるべきであり、子供だけでなく素人にとって多大なリスクをもたらすからです。エッセンシャルオイルを活用したものをお肌に使用する場合でも、健康と幸福を最適にサポートするには、重要なルールを遵守する必要があります。
1つ目:安価な「アロマオイル」ではなく、きちんとした品質のオーガニックエッセンシャルオイル
高品質のエッセンシャルオイルには、学名、抽出部位、抽出方法、栽培方法、原産国、認証機関などが必ず記載されています。エッセンシャルオイルに関しては、オーガニック品質またはオーガニック ワイルドコレクションを探してください。良いエッセンシャルオイルにはそれなりの値段がつきます(複雑な抽出と製造プロセスのため)。
2つ目:子供への適合性
子供は小さな大人ではありません。大人のアロマテラピーに安全で役立つ特定のエッセンシャルオイルは、子供の神経細胞や気道にとって危険な場合があります。成人の用量を少なくするというような調整するだけでは不十分で、子供にはそもそも使用してはいけません。
子供に使用してはいけない精油:ミント類 (ベルガモットミントを除く)、樟脳(カンファー)、ローズマリー、セージ、ヒソップ、ウィンターグリーンなどのメントールと樟脳(カンファー)を含むオイル、さらにはユーカリプトール(1,8シネオール)を含むエッセンシャルオイルが特に当てはまります。
量3番目: 適量
子供に優しいエッセンシャルオイルを選んだら、オーガニックの植物油(アーモンド油やセントジョーンズワート油など)、オーガニックの芳香蒸留水、またはアルコール(乳児には不適切)で子供用の希釈率で希釈した場合にだけお肌に塗布できます。バリア機能の未熟な子供への原液塗布は厳禁です!
植物油大さじ 1 (15 ml) にエッセンシャル オイル 1 ~ 2 滴を加えると、子供向けのアロマテラピーで推奨される 0.5% 希釈に相当します。信頼できる情報源から得た信頼できるレシピと自分自身の鼻だけを信頼してください!滴下の際には多く入れすぎないように慎重に行ってください。
■レシピ
~自然の中で遊ぶ前に、脚、首、肌の露出した部分にクリームとしてお使いください~
○森と草原のオイル(1歳~)
【材料】
ココナッツオイル 30ml
エッセンシャルオイル:シダーウッド・アトラス 3滴
【作り方】
ココナッツオイル30ml を軽く温め 、アトラスシダー 3滴と混ぜます。25度以下で固まるので、固まる前に容器に注ぎます。
○プロテクティブ ベビー バーム
【材料】
シアバター 75 ml
アルガンオイル 25 ml
エッセンシャルオイル:ラベンダー又はローズ 1~2滴
【作り方】
・シアバターを湯煎で溶かし、アルガンオイル(皮膚のバリアを強化し、保護する)を注ぎ、木のマドラーなどで均一になるまでよくかき混ぜ、冷まします。
・固まる前にラベンダー(肌と落ち着きのない心を落ち着かせる)か、ローズ (赤ちゃんの肌に定番) を 1 ~ 2 滴入れて混ぜ合わせ、瓶に注ぎ冷まします。
○なだめるようなベビーバーム
【材料】
シアバター 75ml
カレンデュラオイル 25ml
エッセンシャルオイル:ラベンダー 5〜10滴
【作り方】
・シアバターを湯煎で溶かし、カレンデュラオイルを注ぎ、木のマドラーなどで均一になるまでよくかき混ぜ、冷まします。
・固まる前に5〜10滴の ラベンダーエッセンシャルオイルを入れて混ぜ合わせ、瓶に注ぎ冷まします。
エッセンシャルオイルの優しい兄弟~芳香蒸留水~
用途が幅広く、使いやすく、あかちゃんにも優しい事が知られる芳香蒸留水は、エッセンシャルオイルを水蒸気蒸留する際に生成される、非常に優しいエッセンシャルオイルの兄弟です。希釈せずに、直接あかちゃんの肌にスプレーすることもできます。ローズの芳香蒸留水は、おむつ交換の際のおしりふきや目の周りにスプレーするのに最適で、ラベンダー、カモミールの芳香蒸留水は、活動的で夜に寝付けない子供たち(そしてストレスを抱えた親)を落ち着かせ、メリッサは、不明瞭な皮膚の問題に適しています。全ての年齢層にとって非常に独創的で多様な芳香蒸留水の使用用途と使用方法を知るために、専門書を読むことをおすすめします。保存期間に関する唯一のルールは、涼しい場所に保管し、すぐに(3~6 か月以内に)使用することです。
ビギナー向けの文献:
○妊娠から授乳までのアロマテラピー:シュターデルマン・インゲボルグ
Aromatherapie von der Schwangerschaft bis zur Stillzeit: Stadelmann Ingeborg
○子供のためのアロマテラピー:ハーバー・サブリナ、ツィマーマン・エリアーネ
Aromatherapie für Kinder: Herber Sabrina,Zimmermann Eliane
■幼児 歯のためのオイル
初めて歯が生えてくるときは、とても不快な思いをするかもしれません。セントジョーンズワートオイルとこのあかちゃんに優しいオイルに含まれる優しいエッセンシャルオイルがお役に立ちます。
(アリックス、リアンドラの母親)
※セントジョーンズワートには光毒性がありますので、お肌に使用した際には日光に当たらないでください。
【材料】
セントジョーンズワートオイル 20ml
エッセンシャルオイル:ラベンダー 2滴
エッセンシャルオイル:カモミール・ローマン 1滴
【作り方】
セントジョーンズワートオイルを、清潔な瓶に注ぎます。
エッセンシャルオイルを加えて軽く混ぜます。
頬のお肌の上に1滴ずつ塗布し、優しくマッサージしてください。(お口の中には使用しないでください)しっかりと閉めて保管し、早めにご使用ください。
■幼児 リッチ シア インテンシブバーム
シアバターが包み込むように、あかちゃん(1歳〜)の敏感な肌を守ります。ヒッポファンオイルは、季節の変わり目に赤みやつっぱりを感じやすい皮膚をケアします。
(エリアーヌとサブリナ、アロマ専門家 www.aroma-mama.de)
ご存知ですか? 『子供のためのアロマテラピー』という本の著者であるサブリナ・ハーバーとエリアーヌ・ジマーマンは、子供向けのエッセンシャルオイルに関する雑誌を定期的に発行しています。毎号、赤ちゃんから小学生までのレシピが 28 ページいっぱい掲載されています。
【材料】
シアバター 30g
ココナッツオイル 10g
ワイルドローズオイル 10g
ヒッポファンオイル 5滴
エッセンシャルオイル:マヌカ 2滴
エッセンシャルオイル:ロックローズ 2滴
エッセンシャルオイル:ラベンダー 2滴
【作り方】
・ココナッツオイルとシアバター湯煎で溶かし、液体になったら、エッセンシャルオイル、ワイルドローズオイル、ヒッポファンオイルを加えます。
・清潔な容器に注ぎ入れ、1〜2分間木の棒などで混ぜ合わせてから蓋をして冷やします。
皮膚が粉をふくように乾燥してしまったお肌に、乾燥が気になる度に塗布してください。
バームを使う前にローズの芳香蒸留水でお肌を湿らせてから使用すると効果的です。